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ミルク1万年の会 ミルクで繋がる交流の集い2025~地域酪農の価値を共創する乳業の取り組み~
開催報告(講演及びディスカションの要約)

 2025年7月5日、「ミルク1万年の会」では、設立10周年を兼ねて、「ミルクで繋がる交流の集い2025~地域酪農の価値を共創する乳業の取り組み~」を、東京都千代田区にある大妻女子大学で、約90名の参加を得て開催しました。以下のその要約です。


開会の趣旨(代表世話人前田浩史)
 開会にあたり、代表世話人の前田浩史氏より、ミルク1万年の会のこれまでの歩みと本交流会の趣旨について、次の通り説明があった。

 「ミルク1万年の会」は、2015年2月に設立された。発足のきっかけは、帯広畜産大学・平田昌弘先生の著書『人とミルクの1万年』で人類とミルクの長い歴史が明らかにされ、多くの方が、そのロマンと学びに魅力を感じたことにある。以降、会は、毎年さまざまな活動を行ってきた。中でも「ブラミルク」というイベントは今年で10回目となり、ミルク文化を楽しく学ぶ機会として親しまれている。

 本会の活動の特徴は、会費がなく、誰でも「自分は会員だ」と思えば参加できるという非常に自由なスタイルにある。新しいアイデアが出れば、それに賛同する人が集まり活動が生まれるという、柔軟で自主的な運営方針が取られている。

 本日の交流会には大きく2つのテーマが設けられている。
 第一に、「地域からミルクを考える」こと。都市に住む人々にとって、地域の酪農や乳業メーカーの取り組みに触れる機会は少なく、観光などを通じてしか接点がないのが実情である。今回は、地域に根ざし、生活と密接に関わっている酪農の現場を知る機会を提供し、その現状や課題、新しい価値創造の試みに目を向けてもらいたい。
 第二に、「商品を通して価値を伝える」視点。酪農の価値や地域の魅力は、最終的に消費者が手に取る商品によって伝えられるため、その伝え方や工夫について考える場としたい。 本日のゲスト・スピーカーには、日本を代表する地域乳業の取り組みとして、岩手県岩泉町の「岩泉ホールディングス」社長・山下欽也氏と、高知県の「ひまわり乳業」社長・吉澤文治郎氏を迎えた。両社とも交通や地理的な制約のある地域でありながら、地域性を生かした乳製品の製造・販売を通じて独自の価値を生み出しており、今日のテーマの核となる存在である。

 以上が「ミルク1万年の会」の紹介と本交流会の趣旨である。参加者全員で地域酪農や乳業の現場、そしてミルクを取り巻く文化と価値について、理解を深める一日となることを期待したい。



第一部 講演会
講演1 株式会社岩泉ホールディングス 社長 山下欽也 氏
 岩手県岩泉町に本社を構える岩泉ホールディングスの山下欽也社長は、「地域乳業の可能性と展望」について講演を行い、人口8000人という小さな町から全国へ商品を届ける仕組みと、地域に根差した経営哲学を披露した。
講演1の詳細はこちら



講演2 ひまわり乳業株式会社 社長 吉澤文治郎 氏
 高知県南国市のひまわり乳業代表・吉澤氏は、「地域」をキーワードに、地域酪農と乳業の関係、その価値発見について語った。
講演2の詳細はこちら



第二部 ディスカッション
 講師2名、会場参加者とのディスカッション(モデレーター:前田浩史)
ディスカッションの詳細はこちら