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ミルク1万年の会 2024交流会~私が考える酪農とミルクの未来~

 ミルク1万年の会では、ミルクや酪農乳業について様々な立場の方から話題を提供していただき一緒に学び考え交流を深める集いとして、去る2024年5月15日(土)に、東京都千代田区三番町の大妻女子大学・千代田キャンパスで、「2024交流会~私が考える酪農とミルクの未来~」を開催し、地域を活かし地域と共に生きる酪農家さんや牛乳屋さんのお話を中心にお聞きしました。
 参加者は、定員70名に対して67名の皆さんが参加され、楽しくて充実した交流会となりました。




 当日は、先ず、信戸一利(ミルク1万年の会 副代表世話人)の司会進行で、交流会(第一部・講演とディスカッション)が13時30分よりスタートしました。
 開会に当たり、前田浩史(ミルク1万年の会 代表世話人)から、次のような、交流会の趣旨をお話ししました。「今回のテーマは、ミルクの未来を考えていこうというもので、ミルク1万年の会の趣旨でもあります。最近は、酪農にとってもミルクにとっても、これまでとは全く異なった状況で、連続性が途絶えた、非連続性の時代になっています。例えば新型コロナウイルスは、まさかこの時代に世界的な感染症流行に起こるとは想像していなかったし、ウクライナ戦争で社会の構造が変わっていき、地球温暖化や環境問題に対する待ったなしの対応が迫られています。このように、旧来の社会や経済の仕組みの延長線上で酪農やミルクを語れなくなってきています。こうした状況を踏まえ、今日は酪農とミルクの未来について、みんなで一緒に考えていきたいと思う。」



第一部 講演とディスカッション
 第一部の講演とディスカッションでは、酪農家や牛乳屋さんなど5人の方に話題提供としてご講演をいただきました。以下では、当日、お話をしていただいた皆さんの講演内容(要約)をご紹介します。(講演要約の文責:信戸一利・奥泉明子・前田浩史)

■ブラウンスイスと歩むテロワールまであと牛歩~小さな山村の新しいエコ・フードシステムづくり~
 酪農家 藤田春恵さん(岩手県西和賀町)



■地域産業と共に目指す循環型農業への道筋
 酪農家 小笠原正秀さん(愛知県西尾市)



■マーケティング研究を通して考える新しいミルクの価値づくり
 研究者 上田隆穂さん(北海道大学大学院 農学研究院 客員教授)



■古い牛乳屋の新しいビジネスモデル
 販売店 武蔵野デーリー・木村充慶さん(東京都武蔵野市)



■ブラミルク@ロンドン(2026年予定)など、今後の「ミルク1万年の会」の活動計画
 世話人 金谷匡高さん(法政大学江戸東京研究センター客員研究員)



休憩時間
東京23 区内の唯一の牧場となった練馬の小泉牧場。その小泉牧場のミルクを原料にした低温殺菌でノンホモの牛乳を、武蔵野デーリー(木村充慶さん)が牛乳に処理していただきこれを試飲しました。



第二部 交流パーティー
 第二部の交流パーティーとして、大妻女子大学・千代田キャンパス内のkotacafe(コタカフェ)で、懇親の交流パーティーを開催しました。
 写真は、パーティの会場と開宴の乾杯(八王子で酪農場を営む磯沼さん)の様子です。
 なお、パーティの料理の食材として、藤田さんの「左草ブラウンスイス牧場」の精肉や加工品、小笠原牧場のチーズ、木村さん(武蔵野デーリー)が練馬・小泉牧場のミルクを原料に製造された牛乳などが提供されました。